『保険料率のきなみアップ 雇用への企業負担増続く』
雇用にかかる企業の負担は増加傾向にあ
る。厚生年金保険の料率は毎年上がり続け
ており、また協会けんぽの保険料率も大幅
に引き上げられている。厚生年金保険の料
率は毎年10月納付分から0.354%引
き上げられることになっているため、年々
負担が増えることとなる。
さらに4月からは雇用保険の料率も引き
上げられる。現在、0.8%(労使折半)
の保険料率が1.2%に引き上げられる。
企業はさらに雇用保険二事業分が現在0.
3%から0.35%に引き上げられる。
固定的な人件費負担に音を上げる企業も
少なくない中、これらの負担増は企業にと
って少なからず影響がでるだろう。そのた
め、正社員を雇用することを避け、派遣社
員や契約社員、アルバイトなどにシフトす
る動きがこれまで以上に活発となることも
予想されている。
人件費負担が少ない非正社員ということ
は、働く側から言えば給料が低いというこ
ととなり、また不安定な非正社員雇用では
所得を支出に回すより、なるべく貯蓄に回
そうとする動きが強くなる傾向があり、そ
のことが結果的に景気の低迷にもつながっ
ている。一方で、優秀な人材はより待遇の
よい職場を目指すため、人材確保と人件費
負担の両面で、企業にとっては難しい運営
を迫られることとなる。
2010年03月10日
『新たに19事業を助成 東京都の中小企業応援ファンド』
東京都は「東京都地域中小企業応援ファ
ンド」事業の第3号として、銀座農園株式
会社の屋上菜園で都市緑化とカーボンマイ
ナス実現や、株式会社フォッカープランク
の外国人観光客向けiPhoneタウンガ
イドなど19事業を選定した。
20年度にスタートしたこの事業は、
(財)東京都中小企業振興公社と協力し、
地域の魅力向上や課題解決に取り組む意欲
とアイデアに溢れた中小企業の事業に対し
て助成するもので、都市課題解決型ビジネ
スか地域資源活性型ビジネスが対象とな
る。選定された事業に取り組む中小企業に
は最長2年にわたり、事業に要する経費を
助成するほか、「地域応援ナビゲータ」が
事業化から販路開拓までを一貫してきめ細
かくサポートしていく。
銀座農園の事業は、ビルの屋上を菜園化
することで緑を創出し、かつ、ヒートアイ
ランド現象を抑えることで省エネ化や温室
効果ガス削減を実現する。フォッカープラ
ンクの事業は、あらかじめデータをダウン
ロードしておいた携帯情報端末を使って
「東京の街」の特徴を持った店舗や施設を
厳選。東京の「粋」という言葉を「キーワ
ード」に多言語化(5カ国語)して紹介す
るアプリケーションを配信する。
選定された事業者は株式会社がほとんどだ
が、NPO法人も含まれている。
2010年03月10日
『企業内容等の開示で府令改正 「ライツ・イシュー」対応等』
金融庁はこのほど、「企業内容等の開示
に関する内閣府令(案)」を公表した。府
令案は株主割当増資の一種である「ライ
ツ・イシュー」に関する手当てを行うもの
で、有価証券届出書の提出時期の短縮化な
どを図る。3月29日まで意見募集を行う。
ライツ・イシューは株主割当増資の一種
で、既存の株主に無償で新株予約権を割当
てるもの。公募や第三者割当と違い、既存
株主の利益を維持できるなどの特徴があ
る。欧米では、増資による既存株主の権利
棄損を回避する手段としてライツ・イシュ
ーの利用が盛ん。
これに対し、日本では、「ライツ(予約
権)部分の上場ルールが不便」、「手続き
に時間がかかる」といったルール上の問題
が、国内でライツ・イシューが利用されな
い原因の一つとされていた。
こうした状況を受け、東京証券取引所は
昨年末にライツ・イシューに関する上場規
則を改正し、企業に利用を促している。金
融庁も関連規則等を手当てする。
東証の上場ルール改正に加え、有価証券
届出書の提出時期を「権利割当当日の25
日前」から「15日前」に短縮するなどの
府令案が実現すれば、これらの問題は解消
に向かう。東証ではライツ・イシューの今
後の活用・普及に期待を寄せている。
2010年03月09日