『住宅ローン連帯債務の消滅 経済的利益は一時所得』
国税不服審判所はこのほど、「住宅ローンの連帯債務者が、団体信用生命保険に加入していた他の連帯債務者の死亡により住宅ローン債務が消滅したことにより受けた経済的利益は、一時所得に当たるとした事例」を公表した。請求人は、「請求人の父の死亡に伴い、G銀行との間で請求人及び父を連帯債務者とする住宅ローン契約の締結の際に、G銀行が加入したG銀行を保険契約者及び保険金受取人、父を被保険者とする団体信用保険契約により、本件ローン契約に係る債務は消滅したが、父が10割、請求人が零の暗黙の合意(特約)があり、請求人が負担すべき債務は一切存在せず、請求人には経済的利益は全くなく、一時所得は発生しない旨主張」した。
原処分庁は、「当該債務の消滅は債務の返済ではなく金融機関から債務免除を受けたものであり、請求人がG銀行から受けた債務免除益相当額は、法人からの贈与により取得したものであり一時所得に該当する旨主張」する。
審判所は、「連帯債務であるという当該債務の性質により、各連帯債務者間における負担割合に応じて生じるものであって、債務免除によるものではなく、当該経済的利益は、営利を目的とする継続的行為から生じたものではなく、役務等の対価性もないから、一時所得に該当する。」と裁決した。