『☆ 財務諸表と資金調達☆ 8 . イ- ルド・カーブ』
イールド・カーブとは、横軸に債券の残存年数(残存期間)、縦軸に最終利回りをとった座標に、各債券の残存年数と最終利回りに対応する点をつないだ曲線のことを意味する。イールド・カーブは、残存期間の長短が生み出す利回り(金利)格差、すなわち「金利の期間構造(タームストラクチャー)」を分析する際に利用する。通常、長期金利は短期金利を上回っており、イールド・カーブは右上がりの曲線となる。
またイールド・カーブは、債券の発行体の信用リスクを反映する。2つの異なる信用力を有する債券のイールド・カーブを同一座標軸に描くと、信用力の高い(高格付)債券のイールド・カーブは、相対的に下方に位置し、信用力の低い(低格付)債券のイールド・カーブは、相対的に上方に位置する。したがって、金利を決定する上で基準金利となるスワップ・レートや国債のイールド・カーブは、最も下方に位置することとなる。
基準金利のイールド・カーブと、格付ごとのイールド・カーブの差をスプレッドと言い、企業が債券を発行するときに発行金利を決定する重要な要素となる。財務諸表等から「格付」を推定し、市場における「スプレッド」の情報があれば、調達金利をある程度推定することができるのである。(次回は、「債券の価値とその変動」)