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『☆ 財務諸表と資金調達☆ 9 . 債券の価値とその変動』

 債券の価値を算出する上で、一般的に使われているモデルが、ディスカウント・キャッシュフロ-法である。ディスカウント・キャッシュフロ-法とは、債券を保有することで得られる利息および償還元本の価値を、現在価値に割引き、その割引価値の合計額を債券の価値とする考え方である。

 ある企業が、期間 K 、利息 r%、元本P の債券を発行する場合、その債券の価値
B V は、B V = Σ r /( 1+ di )i+ P /( 1+ dK )K
で表される。「d」は、割引現在価値を表し、期間ごとに設定される。割引現在価値d の決定方法は、いろいろな考え方があるが、基準金利(例えば、スワップ・レート)にリスク・プレミアムを加えたものを割引現在価値として使用する考え方もある。

 リスク・プレミアムは、企業の格付け、つまり信用力に応じて設定される。債券の発行時は、その価値が100円になるように、dとrが設定されている。rとPが債券の発行時にすでに決定されているから、債券の価値BV を決定するのは、d、すなわち割引現在価値となる。したがって、割引現在価値を構成する基準金利と企業の格付、格付の将来的な安定性が、債券の価値を変動、決定することとなる。(次回は、「リスクの管理」)