『☆ ☆ ☆ Weekly コラム☆ ☆ ☆ 柳は緑、花は紅』
初めて部下を持って知る苦しみの一つが、「人を公平に扱うこと」の難しさであろう。どんなに平等心を心掛けて接しても、人には異なる価値観や好みがあるからである。例えば、交渉によって成果を獲得しているような営業の職場である。当然、部下によって成績が違い、交渉の手法や熱意等も違う。しかも、営業の成果は、必ずしも部下の真剣度や知識等と比例しない。「上司はどんなに頑張っても成績しか評価しない」「上司は知識ばかり尊重する。俺は体力だけだ」「A君の成績は俺と同じだが、話が上手いから評価が高い」「B君は上司と一緒にゴルフや釣りをするから得だ。俺はどちらも不得意だ」等と、ヒガミや嫉妬心を抱いたりする。
一般に、部下は上司に対して神様の如く公平さを求めるようだ。上司の部下に対する公平さとは何であろうか。抽象的に言うと「上司と部下の信頼関係」(自分の努力を認めてくれる)、具体的には「上司は部下の持ち味を正当に評価してくれる」(上司は自分の特徴や特技を活かしてくれる)ということである。古人は、人や事物にはそれぞれに役割があることを、「柳は緑、花は紅(くれない)」と表現した。自他を活かすということだ。万物には全て差別があるが、それぞれの役割を果たすからこの世界は廻っている。