『☆ ☆ ☆ Weekly コラム☆ ☆ ☆ 分を尽くす』
「分を尽くしてこそ、周囲の者から支持される」一見、何と保守的な言葉であろうか。しかし、何と厳粛な響きを持つ言葉であろうか。「自分」の分は、本来立場をわきまえて、やるべきことを実行することに由来する。多くの人が、日々の仕事や生活に分を尽くして一生懸命取り組んでいる。ところで、新しく入職してくる人が、短期間で退社してしまうことが珍しくない。その辞める理由を聞いてみると、「自分の得意職務と違う」「ずっと補助の仕事ばかりさせる」「自分の意見を聞いてくれない」「会社の雰囲気が自分に合わない」等が多い。人は、最初からやりたい仕事が出来なかったり、気の合わない同僚や上司と一緒に仕事をさせられたり、自分の力不足に落ち込んだりしながら上達していくものである。
中国の古典『荀子』にも、「少は長に事(塚)え、賤は貴に事え、不肖は賢に事うるは、是れ天下の通義なり」とある(藤井専英著「新書漢文大系25」明治書院発行より)。どんな仕事であれ、最初から思い通りの仕事をしたり、理想通りの成果を上げたりすることは難しいものである。大事なことは、自分の能力や立場に応じて、やるべきことを成し遂げることである。このような分を尽くす人に対しては、周囲の者が必ず目を掛けるものである。