ホーム > デイリーニュース > 『不正競争防止法で守る営業秘密 特許と併用で中小企業を保護』

『不正競争防止法で守る営業秘密 特許と併用で中小企業を保護』

 近年最も改正の盛んな法律のひとつが「不正競争防止法」である。残念ながら現在は鶏肉などの原産地虚偽表示で有名だが、法趣旨の中に中小企業の保護がある。

 大企業のように特許の束で自社技術を守る方法は、費用がかかりすぎて中小企業ではまねができない。一方不正競争防止法の「営業秘密」を利用すれば、権利化のための申請や審査を必要とせずに、製品を包括的に守ることができる。ここで営業秘密を例示すると、技術面では設計図面・試験研究データ・事故記録・製造ノウハウなどがあり、営業面では顧客名簿・仕入先リスト・原価データなどがある。よくある事例では、これらを元従業員が持ち出し、別会社を作って販売を妨害する。

 ここで営業秘密とは何かであるが、次の3つの要件、すなわち「1.秘密管理性、2.有用性、3.非公開性」を満足させることが必須である。しかし過去の判例では、原告側が負けることが多い。仕事の利便性を優先し、従業員の誰もが秘密情報にアクセスできるようにしたことが裏目に出て、秘密としての管理の実態が認められないからだ。技術士の科学技術鑑定を利用し、偶然同じ設計にはなりえないことを証明して、和解で実質勝利した事例もあるが、まず自社の秘密管理体制の見直しが必要である。