裁判員制度施行前に
-企業の実務対応について-
「裁判員の参加する刑事裁判に関する法律」が2009年5月に施行されます。裁判員制度は国民から選ばれた裁判員が刑事裁判に参加し、裁判官と一緒に協議をし、有罪か無罪かを判断します。
裁判員は、20歳以上の国民の中から、くじで無作為に選ばれます。したがって、企業の従業員が選出された場合の実務対応を考えておく必要があります。
◆公民権の行使と考える
裁判員制度は「国民の司法参加」の実現を目的としており、公民権の行使と考え、労働者が裁判員になり仕事を休んだことを理由に不利益な扱いをすることを法律上禁じています。
◆有給にするか無給にするか
企業としては、裁判員制度参加により「休暇」を取った労働者の「有給・無給」の取り扱いを決めておく必要があります。(財)労務行政研究所の調査によると「通常勤務時と同様の有給扱い」「通常勤務時の賃金から裁判制度参加による日当を控除した有給扱い」が6割を占めており、企業の環境整備の姿勢がうかがわれます。
◆社内規定の整備
企業としてはあらかじめの措置として、社内規定で新たに「裁判員休暇制度」の新設や就業規則の見直しなど所要の規定整備をしておく必要があります。又、選ばれた場合の届け出の規定も必要です。
◆情報漏洩の取り扱い
「裁判員の氏名、住所その他個人を特定するに足りる情報」の「公表」をしてはならないとされています。これは、事件関係者等が、裁判員に接触することを防止する意味があるからです。したがって、企業としても情報管理の規則化をする必要があります。
まずは、「裁判員制度」の概要や仕組みについて予備知識を得ておくことが実務対応の第一歩です。