最低賃金法の改正
―平成20年7月1日施行の改正最低賃金法―
最低賃金制度は、使用者が最低賃金法に基づき定められた最低賃金額以上の賃金を労働者へ支払わなければならないとする制度です。今般、この制度の根拠となる最低賃金法の一部が改正され、平成20年7月1日より施行されました。
以下に改正の概要をご紹介いたします。
◆地域別最低賃金
地域別最低賃金をすべての労働者の賃金の最低限度を保障するセーフティネットとして位置付けることになりました。その決定については都道府県労働局長に義務付け、労働者が健康で文化的な最低限度の生活を営むことができるよう、生活保護の施策との整合性に考慮することになりました。また、地域別最低賃金の不払の場合の罰金額の上限が2万円から50万円に引き上げられました。
◆産業別最低賃金
地域別最低賃金については行政機関に決定を義務付けるのに対して、産業別最低賃金は労使のイニシアティブにより決定されるものとし、労使関係の申出を要件として決定されるものとなりました。また、産業別最低賃金の不払については、最低賃金法の罰則は適用されなくなり、労働基準法の賃金の全額払違反の罰則が適用されることになりました。
◆派遣労働者の適用最低賃金
派遣労働者には、派遣先の地域(産業)の最低賃金が適用されることになりました。そこで、派遣元事業者は、労働者を派遣している事業場に適用される最低賃金額を把握しておく必要があります。
◆適用除外規定の見直し
精神又は身体の障害により著しく労働能力の低い者等に関する適用除外が廃止され、最低賃金の減額特例が新設されました。
◆最低賃金額の表示
これまで時間額、日額、週額又は月額で定めることとしていた最低賃金額の表示単位が、時間額のみになりました。